Feature特集

2025.04.25

ウールとは?⓶ 自然由来の豊富な機能

カーペットや衣類、マフラーなど、身近なモノに幅広く使われているウール。近年は特に、編み物ブームでウールの毛糸もよく使われるようになっています。

前回の特集(ウールとは?⓵ ウール素材の歴史とサステナブル)ではウールの歴史と種類、素材の魅力について触れましたが、今回はウールの持つ機能についてご紹介します。身近にあるウール素材のプロダクトたちが、私たちの気づかないところで機能を発揮しているかもしれません。

 

暮らしに役立つ自然由来の機能

ウール繊維は、自然のナノテクノロジーと言われているほど、隠れた機能が豊富。現在の機能繊維を代表する石油由来の合成繊維では、その機能性は再現が不可能とも言われています。


①調湿性

ウールはあたたかいだけでなく、湿気を吸収し外に逃がす性質も持っています。汗をかいても蒸れにくく、さらっと快適な状態を保ってくれるのです。夏にもウール素材が選ばれる理由はここにあります。

②防汚性

ウールは汚れが付きにくい素材です。人の髪の毛と同じようにキューティクルで覆われ、水分や汚れをはじく性質があります。静電気の発生が少ないためチリやほこりを寄せ付けません。少しの汚れであれば、乾いた布でさっと拭き取るだけできれいな状態をキープできます。

③保温性

ポリエステルなどの合成繊維に比べて熱を逃がしにくい素材です。ウールは1本1本の繊維が縮れているため、空気をたっぷり含んでいます。そのため、外の冷気やあたたかさを遮り、内側の温度を保ってくれます。
冬は冷たい空気を遮断し、夏は暑い空気を遮断する機能のおかげで、一年中快適に使用することができます。

④難燃性

ウールは繊維の中に窒素と水分を多く含んでいるため、燃えにくいという性質も持っています。小さなお子さまやペットのいるご家庭でも、安心して取り入れられる自然素材です。

⑤空気浄化

有害な化学物質のひとつ「ホルムアルデヒド」を吸収・分解する働きもあります。家具や建材に含まれる成分は日々の暮らしに影響を与えるため気になるところ。ウール素材は空気環境をやさしく整えてくれるので、毎日過ごす空間をより心地よく保つことができます。

番外編 ウールフェルトの耐久性について

フェルトというと、やわらかい素材という印象から、どれくらい丈夫なのかが気になる方もいるかもしれません。

ウールを縮絨(しゅくじゅう)して作られるフェルトは、繊維同士がしっかり絡み合い、見た目以上に高い強度があります。ふんわりとした風合いは残しつつ、安心して日々使用できる丈夫さがあるので、長く使い続けることができます。

さらに、フェルトは染色した繊維をそのまま圧縮して形にするため、色が繊維の奥までしっかり染み込んでいます。摩擦や水濡れによる色落ちが起こりにくく、長く美しい風合いを楽しめます。


ウールフェルトのインテリア雑貨

ドイツのデザインカンパニー「HEY-SIGN」では、メリノウール100%のフェルトを使った小物雑貨を展開しています。ハンドバッグやリュックサック、ペンケースのように毎日持ち歩くアイテムも豊富です。しっかりとした厚みと密度のあるフェルトは、使い込んでも型崩れしにくく、長く愛用できる丈夫さがあります。

 

Erna (ペンケース)&Bert (ポーチ)

ウール100%を使用した、肌触りの良いフェルトペンケースとポーチ。
カラーは3種類。はっきりとした発色の中に、どこかあたたかさを感じられるやさしい色合いを選びました。

商品ページはこちら

Erna(ペンケース) 
Bert(ポーチ)

 

 

おわりに

ウールは天然素材でありながら、私たちの暮らしを快適にしてくれる機能がたくさん備わっています。あたたかさだけでなく、肌への心地よさ、そして長く使えるたしかな強さも魅力。

古くから人々の生活に寄り添う素材として幅広く利用されてきたウール。そんなウールが持つ自然の素材ならではの力が、これからも日々の暮らしにやさしく寄り添ってくれますように。

そんな思いを込めて、彩り豊かなウールフェルトの雑貨をお届けしていきます。

 

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